氷河期

また氷河期いじめか?45歳定年論

社畜なのに、氷河期なのに、この記事をスルーしてしまいました。おてんとうさまごめんなさい。

https://www.manegy.com/news/detail/4815

サン〇リーの社長がブチあげてプチ炎上している『45歳定年制』ですね。

スルーしたのにはそれなりの訳があります。実際にこの制度の直撃弾を受けるのは40~45歳、まさに氷河期世代なわけですが、当の本人たちは騒いでいません。        『いや、だって。いつもそんなもんだもの』 これが偽らざる氷河期の感想でしょう。            泣かぬ、叫ばぬ、逆らわぬ。立派に調教された純粋労働力の氷河期ッズに、いまさら声を上げる気力はないのです(照

さて、この問題。米国や欧州の労働市場と比較されている記事が多いですね。いわゆる他の先進国では当たり前の事だと。雇用の流動性が確保されていないのが日本企業の弱みだと。

それは半分仰る通りなのですが、半分黙っている事がありますね。           他国は新卒から給料高いんですよね。

日本では若いうちは修行の意味で(ガチです)、給料安くこき使われます。社畜に服して約20年。40歳くらいから徐々に給料が上がりだし、今度はその時の若者を社畜として扱い、それなりの給料を頂きます。55歳くらいまでに賃金回収して役職定年。60歳に退職金がっぽり。これが日本の誇る会社員システム『シャチック』の全貌です。お給料は”後払い”システムなんです。だから、新卒至上主義、終身雇用、総合職入社のセットと相まって日本の雇用は維持されてきました。

それをズバッと45歳で切ろうというのです。ここから給料上がって、若い時の社畜料を回収するのに。米国、欧州ではそもそも退職金などの考え方が薄いので、働いた年に働いた分支払われます。シンプルイズビューリホーなのです。3年務めて一財産できます。転職先も即戦力が欲しいので、これまた高給で雇われます。その繰り返しの事を『雇用の流動性』と言い換えているだけです。

つまり、日本も本当に雇用の流動化を強めたいなら、まずは若者の賃金UPが最優先です。そしていまの45歳を切りたいのなら、これまでの社畜料の清算がセットであるべきなのです。米国は新卒で年収600万も珍しくありません。これは日本の新卒の倍程度と思われます。ならば、一般的なサラリーマンを45歳(年収700万と仮定)で切るのなら、

(45歳ー22歳)×700万×0.5=8,050万円

この金額を退職金として支給するのがセット、そこからの議論でなければなりません。折しもHONDAの早期退職が話題になりましたが、55歳で8,000万円の退職金と話題になりました。これでも本来は安いくらいなのです。

https://diamond.jp/articles/-/280027

サン●リー社長『日本も中小企業活性化の為には、大企業でスキルを持った中堅社員を起業独立させる、あるいは中小企業に再就職してノウハウを伝播するべきだ。ただしこれまで長きに渡り大企業の発展に貢献してきた彼らに、十分に報いるのは当然の事だ。彼らはその後の大企業キャリアを捨てるのだから、これまで支払った報酬の半分、5,000万円~1億円は退職金を積むのが常識だ。』

ここまで言うなら何も文句ありません。当然の権利です。向こうが欧米式の雇用を主張するのですから、しっかり清算せねばなりません。

どうせ言えっこないので沈黙する。今日も氷河期社畜は手のしわを数えます。

 


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しゃちくん
23年間の会社員生活にピリオド! ビジネスマン人生の後半は起業戦士として生きていきます!